2026年度第1回資源リサイクル研究開発セミナーを開催しました

 本センター研究会の一つである「資源リサイクル研究開発研究会」の代表者・加藤太一郎教授(化学プログラム)が、2026年6月29日に本学理学部にて「2026年度第1回資源リサイクル研究開発セミナー」を開催しました。今回は、京都大学大学院人間環境学研究科 特定研究員/東京大学大学院新領域創成科学研究科 特任研究員(事業推進室長)の竹下毅先生を講師にお迎えし、「微細藻類の有用物質生産と育種の可能性」と題して貴重なご講演をいただきました。

 講演では竹下先生より、近年注目されるカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの観点から、微細藻類がCO₂削減と物質生産を両立し得る有望な資源であることが説明されました。また、具体的な例を挙げて、微細藻類由来の有用物質が健康食品や化粧品など身近な製品に利用されていることが紹介されました。
 さらに、普段目にするクロレラは緑色ですが、それ以外にも黄色や赤色などの「七色クロレラ」と呼ばれる多様な系統が存在し、それぞれが異なる性質を持つこと、そして一般に暖色系の色調を示すことなど、興味深い特徴についても解説されました。加えて、クロレラの培養においては光を利用することが有用である一方、硫黄を減らすなど培養条件を変えることで生産性が大きく変化する点についても分かりやすく説明されました。
 そのうえで、重イオンビームを活用した先端育種技術などを組み合わせることで、新たな用途開拓や高い採算性を持つ産業利用の可能性について、具体的な研究事例を交えて解説されました。とても興味深い内容を、専門外の参加者にも理解しやすい形でご紹介いただきました。

 ご講演後には、重イオンビームを活用した先端育種に関する質問をはじめ、参加者より多数の質疑が寄せられ、竹下先生のご丁寧なご回答により、より深い知識を得る充実した時間となりました。

写真1.ご講演の様子
写真2.ご講演の様子
写真3.質疑応答の様子
写真4.質疑応答の様子